AI画像認識・処理とは?AIの企業導入と活用事例

導入事例 2020.05.20

AI画像認識・処理とは?

AI画像認識

AI画像認識


AI画像認識・処理とは、人工知能(AI)を活用して画像や映像から情報を抽出・分析する技術を指します。
ディープラーニングなどの手法を用いることで、画像内に写っている物体・人物・文字・動作などを自動で判別し、分類・追跡・認識することが可能です。
従来は人間が目視で行っていた作業も、AIの導入によって高速かつ高精度で自動化できるようになっています。
これにより、作業時間の短縮や品質の安定化といった効果が期待されています。

AI画像認識が活用されている業種

現在、AI画像認識・処理は医療、製造業、小売業、物流などさまざまな分野で急速に導入が進んでおり、今後の業務プロセスを大きく変革する技術として注目されています。

CASE1.インフラ・プラント点検
画像認識AIを活用し、インフラ設備やプラントの点検作業の効率化・省人化を実現します。

CASE2.安全管理
定点カメラの画像解析で車両と作業員間の接近や障害物を自動検知し、現場の安全確保をサポートします。

CASE3.人流行動解析
人物の認識・追跡技術で顧客行動や人流を把握・可視化し、データに基づく効果的なマーケティング戦略の立案をサポートします。
詳しくはこちらをご覧ください。

CASE4.スマート畜産・飼育
画像認識AIで家畜の体重推定や個体数カウントを自動化。データに基づく効率的な畜産管理をご支援します。

CASE5.画像生成
最新の生成AIを活用し、商品開発や研究開発における創造的なソリューションをご提供します。

企業にとっても、業務効率を向上させ、より付加価値の高いサービスを提供するための重要なツールとなるでしょう。
また業種別のAI導入実例についてはIPAのAI白書でも詳しく紹介されています。

AI画像認識・処理の企業活用事例

ディープラーニングを活用した AI画像認識・処理で、実際に業務課題を解決した事例について、ご紹介します。
今回の企業活用事例は、スポーツ試合で大量に撮影した画像から、メディアに掲載するための条件に合ったベストな画像を抽出する作業にAIを導入した事例です。

スポーツの試合で1 回につき数千枚撮影される写真の中から「全身が写っている」「競技用の道具が写っている」など複数条件に合致するベストショットを抽出するAIシステムを開発しました。
従来は3〜4 時間かかっていた目視選定が数分に短縮
され、編集スタッフは確認すべき画像点数だけを素早く絞り込めるようになりました。

AI画像認識・処理導入前の課題

スポーツ試合の画像認識

スポーツ試合の画像認識


スポーツ試合の撮影現場では、1回の試合で数千枚もの写真が撮影されます。
これらの中から、メディア掲載に適した画像(例:「全身が写っている」「競技用具が鮮明に写っている」など)を選ぶ作業は、これまで全て手作業で行われていました。
この手作業による画像選定プロセスには、以下のような課題がありました。

①選定に多くの時間を要する
撮影された全ての画像を人が目視で確認する必要があり、1回の試合分で数千枚にも及ぶ写真の選定には、平均して3~4時間ほどの時間を要していました。
②短時間での画像提供が求められる
選ばれた画像は、試合終了後すぐにメディアに提供する必要があります。
そのため、迅速な選定作業が必須となり、作業者には大きな負担がかかっていました。

AI画像認識・処理導入後の効果

ディープラーニングを活用した画像認識技術を導入することで、以下のような効果を得られるようになりました

スポーツ試合のAI導入後

①選定時間を大幅に短縮
AIが数千枚の画像から条件に合致するものを数分で抽出できるようになり、従来3~4時間かかっていた作業を劇的に短縮しました。

AIによる自動抽出

AIによる自動抽出


②抽出作業の自動化
AIによる自動抽出により、人手による数時間の作業が不要となり、スタッフが他の重要業務に集中できるようになりました。

スポーツ試合における高精度な画像抽出

スポーツ試合における高精度な画像抽出


③技術的な工夫
以下の技術を組み合わせ、高精度な画像抽出を実現しました。
●物体検知アルゴリズム(SSD):人物および競技用道具を検出。
●キーポイント推定:人物の関節点を識別し、全身が適切に写っているかを判定。
●ルールベース処理:遠距離の被写体や道具が人物から離れている画像を除外。

これらの技術の統合により、複数の条件を満たした画像を効率的かつ高精度に抽出可能となりました。

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    よくある質問

    Q1:AI画像認識とは具体的に何をする技術ですか?
    A1:AI画像認識は、画像や映像から人物・物体・文字などを自動で判別・分類する技術です。ディープラーニングを活用することで、人間の目視に近い精度で情報を抽出できるのが特長です。

    Q2:どのような業種でAI画像認識が使われていますか?
    A2:医療・製造業・小売・物流・スポーツ・セキュリティなど幅広い分野で導入されています。特に大量の画像や映像を扱う業種では、高い業務効率化が期待できます。

    Q3:AI画像認識を導入するのに専門知識は必要ですか?
    A3:専門知識がなくても導入は可能です。アラヤでは要件定義から開発、運用まで一貫してサポートいたします。
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    Q4:AIによる画像選定はどのくらいの時間短縮につながりますか?
    A4:従来3〜4時間かかっていた手作業の画像選定が、AI導入により数分に短縮された事例があります。時間削減だけでなく、精度と一貫性の向上も実現できます。

    Q5:AI画像認識に使われる主な技術は何ですか?
    A5:主な技術には、物体検出(例:SSD)、キーポイント推定、ルールベース処理、ディープラーニングなどがあります。これらを組み合わせることで高精度な認識が可能になります。

    執筆監修
    代表取締役

    金井 良太

    【経歴】
    2000年 京都大学理学部卒業
    2005年 オランダ・ユトレヒト大学で人間の視覚情報処理メカニズムの研究でPhD取得(Cum Laude)米国カルフォルニア工科大学、英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンにて研究員JSTさきがけ研究員、英国サセックス大学准教授(認知神経科学)
    2013年 株式会社アラヤを創業
    2020年〜内閣府ムーンショット事業プロジェクトマネージャーとしてブレイン・マシン・インターフェースの実用化に取り組む
    【受賞歴】
    文部科学大臣表彰若手科学者賞
    ET/IoT Technology Award(2019)、JEITA ベンチャー賞(2020)など多数受賞