大型機械の部品の点検

はじめに

アラヤでは、ディープラーニングを活用した画像認識技術で、お客様のさまざまな業務課題を解決します。
ここでは、大型輸送機械の部品の点検にAIを導入した事例についてご紹介します。

AI導入前の課題

ご依頼いただいた企業様では、輸送機械の部品の法定点検作業があり、点検対象となる微細な部品に関しては従来、作業員が内視鏡を用いて全件検査を行っていました。

そこで、次のような課題をお持ちでした。

■課題

1. 高い検査品質を維持するのが難しい
検査で検出したい欠陥は人の目で見つけることが難しく、正常/異常の判定が困難という課題がありました。また、検査の品質は、作業員のスキルに依存するため、ばらつきが発生するという問題もありました。

2. 所要時間がかかる
人が高い品質で検査をするには、細かく丁寧に見る必要があり、時間がかかってしまうという課題がありました。

AI導入後の効果

上記の課題を解決するため、AIが検査画像から「正常」か「異常の可能性があり重点的に検査すべき」かを自動で判定することで、点検業務全体の負荷を削減させることができました。

具体的には、以下のような効果が得られました。

■効果

1. 高い検査品質の維持
「正常」か「異常の可能性あり」かの判定をAIが行うことで、作業員のスキルレベルや属人的な判断に依存しない高い検査品質を維持することが可能になりました。

2. 所要時間の短縮
作業員の手間となる作業をAIが肩代わりすることで、点検に要していた合計時間を短縮することが可能になりました。また、作業員の負荷が軽減され、重点的にすべき点検作業に集中できるようになりました。

AI開発時の工夫点1:判定に最適な写り(ベストショット)の画像抽出

点検対象となる微細な部品を作業員が内視鏡を用いて観察する際に、点検箇所が鮮明に写った瞬間の画像を見つけることも作業負荷になっていました。
そこで、点検対象を撮影した動画の中から、AIが判定しやすい鮮明に撮影された画像フレームを抽出する仕組みを作りました。これにより、AIの判定精度を向上させることができました。

AI開発時の工夫点2:業務プロセスを考慮した判定結果の出力

お客様の運用上のご希望により、AIによる判定を「正常」「異常」ではなく、損傷の大きさによる複数ランクへの分類を行いました。
具体的には、AIにより、検査画像の中の損傷箇所の面積(画素数)を算出し、損傷の大きさのランク分けを行いました。これにより、作業員は、ランクが上位のものから重点的に点検する業務フローを組むことが可能になりました。

まとめ:検査・点検にAIの導入をご検討中の方へ

大型機械や構造物(鉄塔や橋など)の外観検査(点検)へのAI導入については、ぜひアラヤにご相談ください。
例えばAI導入に向けて以下のような課題をお持ちの場合でも、解決手段がないか、じっくり検討のうえ、アドバイスいたします。
・既存の検査機では自動化・無人化ができず、人手の作業を行っている場合
・現場での運用プロセスに合ったシステムを導入したい場合
・検査すべき対象物・ラインが複数あったり、検査方法が変わることがあったりし、お客様ご自身で変更に対応できるようにしたい場合 など