AIを活用し、空調需要の予測・空調の最適運転制御を行い
大幅なコスト削減を目指します
既存の空調システムを活かしながら、制御機器にAIコントローラを後付けします。アラヤの自律AI技術で、必要な空調能力(需要)を予測し、需要と電気料金体系にあわせた熱製造を行うことで、大幅なコスト削減(20%程度)を目指します。

地域冷暖房(DHC)・大型熱源向け提供ソリューション
地域冷暖房(DHC)・大型熱源運営会社様に、建物ごとに個別に、以下のサービスを提供しています。(一部のビルのセントラル空調にも対応可能です。)

最適制御を実現する自律AI
自律AIは、AI自身が「どのような行動(空調制御)を取ると最も良い(コスト削減になる)か」を試行錯誤し学習する手法である。

AIが行動(熱製造機の運転台数のON/OFFなど)をすると、空調環境の状態(蓄熱・冷熱供給量の変化など)が変わり、良い結果(熱製造コストが下がったなど)が得られた場合にAIは報酬をもらう。
▶︎AIはより多くの報酬をもらうように試行錯誤して学習する。
空調制御にAIを活用する2つのメリット
メリット1:多彩な入力データの活用
天気予報データや、IoT機器や監視カメラなどから得られるデータを制御入力に使えるので、より細かい制御に活用できる。

メリット2:データドリブンのパラメータ設定
設定温度や運転時刻など複数のパラメータを、経験則ではなく、過去・現在のデータに基づいて予測し、細かく最適な設定ができる。

実証実験1:大型熱源において年間熱製造コストを約20%削減
実証実験を行った対象施設
以下の大型熱源で、実証実験を行った。
・熱製造機:5台前後
・蓄熱槽:有り
・需要家:商業施設(約6万㎡)
・冷水需要量(1日平均):夏季約200GJ、冬季約30GJ
・ピーク時間の使用量を削減すると割引が適用される
・年間熱製造コスト:2000~4000万円
実証実験の範囲
・熱製造のシミュレーションのみ(需要予測は既設システム内のルールベースアルゴリズムを使用)
・シミュレーション上での熱製造コスト削減額を検証
実証実験の結果
年間の熱製造コストを約20%削減することができた(シミュレーション上)。
特に夏季に、割高な時間帯の熱製造を避けることによるコスト削減効果が高い。
時季 | 削減割合 |
---|---|
電力コスト削減(冬季) | 5~10% |
電力コスト削減(夏季) | 15~22.5% |

実証実験2:地域冷暖房(DHC)において高精度な需要予測を実現
実証実験を行った対象施設
以下の地域冷暖房(DHC)で、実証実験を行った。
・熱製造機:5台前後
・蓄熱槽:有り
・需要家:商業施設・オフィスビル(計約7万㎡)
・冷水需要量(1日平均):夏季約300GJ、冬季約30GJ
・年間熱製造コスト:5000万円~1億円
実証実験の範囲
・需要量の予測のみ(画面上に予測を表示し、熱製造の指示は、事業者にてルールベース(手動)にて行う)
・誤差が熱製造機1台分の製造能力(約1000MJ/30min)以内で予測する
実証実験の結果
実用レベルの非常に高い精度で需要を予測することができた(シミュレーション上)。
これにより、現場のオペレーターが遅延なく熱製造の指示を行うことができる。
項目 | 30分後予測精度 | 1時間後予測精度 | 24時間後予測精度 |
---|---|---|---|
冷水系統負荷熱量 | 99.7% | 99.8% | 91.6% |